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AI教育

AIで作られる「幽霊学生」 米国の奨学金詐欺を拡大

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導入

人工知能が、実在しない学生を在籍しているように見せるために使われている。米司法省によると、容疑者らは米国人の個人情報を購入し、大学に通ったことのない高校卒業者になりすまして連邦学生援助を申請した。その後、AIで授業課題をこなし、オンライン授業に参加しているような状態を作り出したという。

この疑いのある仕組みは、単なる個人情報の悪用にとどまらない。入学申請、学費援助、授業参加、返金の受け取りまでを一つの流れに組み込み、架空の学生を複数学期にわたって維持するものだ。司法省は5人を訴追し、捜査を広げている。

ポイント

  • 過去の記録が少ない人を狙う。 捜査当局は、卒業後すぐに働き始め、大学に在籍した記録がない人が頻繁に標的になったと説明している。学校側が申請内容を既存データと照合しにくいためだ。
  • AIで在籍実態を演出する。 AIは申請書の作成や課題の完了だけでなく、オンライン教室に学生が存在するように見せる作業にも使われたとされる。狙いは、架空の学生をできるだけ長く在学状態に置くことだった。
  • 返金が主な資金化の経路になる。 援助金はまず授業料や手数料に充てられ、残額が学生側に返金される。司法省によれば、ある被告は700件を超える返金を受け、総額は約143万9548ドルに達した。別の人物は、300件以上の不正口座と関連する100万ドル超を受け取ったという。
  • 被害規模はまだ確定していない。 教育当局は、米国民の個人情報を使って作られた可能性のある不正な連邦援助口座を83万件以上特定した。すべてが不正なら損失は約1億3000万ドルに近づく。訴追対象に直接結びつく実損は3200万ドルを超え、追加被害も疑われている。
  • 発端はデータ分析だった。 教育省監察部門が不自然な行動パターンを見つけ、FBIが銀行口座や海外資金、暗号資産ウォレットを追跡した。司法省は、26のFBI支局に約50件の照会を送ったとしている。

意味と影響

個人情報を盗まれた人は、実際には大学に通っていないにもかかわらず、何年も後にローン返済を求められる可能性がある。信用情報が傷つき、自分が申請者ではないことを証明するための手続きも必要になる。

教育省はFAFSAのオンライン本人確認を強化している。申請者は政府発行の身分証をカメラの前でリアルタイムに示し、自動システムがリスクを判定する方式だ。大量詐欺を抑える効果は期待できるが、低所得層の学生が運転免許証などの書類を持っているとは限らない。正規の申請が高リスクと判定されれば、学校による追加確認で援助が遅れる可能性がある。

素材によれば、一定期間、一部のFAFSA申請に不正評価の結果が届かない技術障害も発生し、後に再処理された。自動化は検知能力を高める一方、新しい障害や誤判定も生む。

重要なのは、AIだけが学生援助詐欺を生み出したわけではないという点だ。AIは、もっともらしい架空の在籍状況を大規模かつ低コストで維持する手段になった。今後は自動検知だけでなく、人による確認、利用しやすい異議申立て、個人情報の保護を組み合わせなければならない。詐欺を止める仕組みが本物の学生を締め出せば、被害の場所が変わるだけになってしまう。

出典:Ars Technica AI

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